東京都大田区立久原小学校
指導教諭 小笠原さちえ
4月も後半になりました。入学してきた1年生も日に日に学校生活に慣れて、楽しさを感じていると思います。コロナ禍3年目の春となりました。今年度もスタートカリキュラムは、感染症予防対策を取りながら行っています。
スタートカリキュラムを構成する活動の類型については、各学校の実態に合わせて時間の名前と内容を考えるとよいでしょう。本校ではこのような名称を付けています。
のんびりタイム |
一人ひとりが安心感をもって生活することをねらいとした時間(安心をつくる時間) |
なかよしタイム |
安心感をもって、新しい人間関係を築いていくことをねらいとした時間 |
わくわくタイム |
合科的・関連的な指導による生活科を中心とした時間 |
きらきらタイム |
教科等を中心とした時間 |
四つの活動の類型について詳しくは、こちらをご覧ください。
「のんびりタイム」には、一人ひとりに声を掛け、丁寧に健康観察を行います。支度の済んだ子から、それぞれ、折り紙、お絵描き、絵本、粘土など自分のしたい活動を選んでしています。友だちとふれあうような遊びをしたり、机をグループの形にして遊んだりすることは、まだ今回も難しそうです。この時に、算数ブロックを使って積み重ねたり、並べたり、磁石で着くところを探して遊んだりすることもできるようにしています。のんびりタイムに好きなように遊ぶことができることで、「きらきらタイム」の算数の時間には、学習に集中することができます。
「なかよしタイム」には、大きな声でたくさん歌うことができない代わりに、ダンスを踊ったり、体操をしたりとみんなでたくさん体を動かしています。朝、体を軽く動かす活動を取り入れることは1日を気持ちよく始めることができます。その際、タブレットを大きなホワイトボードに映して行っています。毎日いろいろなダンスや体操をしています。
生活科を中心とした「うきうきタイム」には、学校を探検したり、春探しをしたりしています。初めは、みんなで行って、その場ではそれぞれ探してみようとしていた学校探検ですが、早くも自分たちで、少人数で行きたいという声があがりました。学校の面白いものや素敵なところを見付けています。
そして、季節を見つけたり、遊んだりする活動は、年間を通して同じ身近なところで行うようにします。違いに気付くことができ、自分の生活に生かすことができるようにするためです。シロツメクサやタンポポなど春の花をたくさん集めて花束にして持ち帰ったり、飾ったりしていました。綿毛を飛ばして飛ぶものと飛ばないものがあることを見つけるなど、遊びの中で様々な学びをしていました。
春探しをしていると、「公園にも行きたいな」と言っている子がいました。年間を通して、地域の公園へも出かけたいと思います。また、春探しの際には、2年生が育てている植木鉢も見ました。これから始まる栽培単元へつなげていきたいと思います。
見付けたことは、小さい紙に絵で描いたり、どんなものがあったか話し合ったりしました。スタートカリキュラムをはじめとする、生活科の学習を通して、思いや願いをもつことができ、主体的に学習に取り組むことができるようになってきています。
また、子どもたちを地域で育てることができるようにするため、子どもたちは、地域への愛着をもつことができるようにするため、集団下校の付き添いや、給食の配膳と片付けを地域の方にご協力いただいています。
子どもたちは、〇〇さんと名前を覚えたり、自分から話しかけたりと進んで関わっています。不安が多くなりがちな下校と給食ですが、地域の方にご協力いただくことで、どちらも落ち着いてできるため、安心な学校生活を送ることにつながっています。
これからも学習環境などを工夫して、子どもたちが「〇〇したい」という思いをもって活動に取り組み、見つけたことを自分なりに表現したり、生活に生かしたりすることができるようにしていきたいと思います。
つづく
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プロフィール
東京都大田区立久原小学校
指導教諭 小笠原さちえ
なぜ、小学校の先生に?
小学校の卒業文集に「幼稚園の先生になりたい」と書いたと思います。幼稚園教諭として10年間勤務した後、「幅広く子どもたちと関わることができる人になりたい!」と思い、現在の道に至りました。
my belief
「笑う門には福来る」
「笑顔がいっぱいの教室にも福がたくさん訪れる!」と信じています。