東京都八王子市立由井第三小学校
主任教諭 八木美香
本校でも「主体的に学習に取り組む態度」について、日々接する目の前の子どもの実態、日々行っている学習内容を踏まえて、具体的な評価方法について研究、研修を行っています。
先日、「学力向上通知表委員会」主催の研修会で、採用1年目の若い教師が自分の取り組みを整理して発表しました。
発表の主旨:
第一に、授業改善。採用1年目の教師にとっての「改善」とは何か。それは、教師用指導書の指導計画への「改善」についての主張だった。
- 児童の粘り強さを見取ることができるような学習活動を行うこと
- 児童が思考したことを児童同士で見合い、高め合う学習活動を行うこと
加えて、児童の見取りについては、
- 児童全員がBを実現するために学習活動中に教師が児童一人ひとりに関わること
- Aと見取ることができる児童についてその姿を記録し、それを蓄積していく(文章による記録だけでなく、その教師なりに数値化し、加点方式による蓄積も行う)こと
について発表していた。
算数(5年生)の2学期の単元での具体例が示された。
1.児童の粘り強さを見取ることができるような学習活動
倍数、約数の学習において、公倍数、公約数を見つける学習の前段階として「倍数と約数の一覧表をつくろう」という学習活動を組み込んだ。
2.児童が思考したことを児童同士で見せ合い、高め合う活動
最後に、この取り組みにより実感したこととして、「主体的に取り組む態度」は「思考力、判断力、表現力」の高まりのその先に見える姿であるとして、今後も具体的な実践を通して学んでいき、それを整理したいと締めくくっていた。
これは、『「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料』などの資料を読み込み、それを具現化しているものであり、日々の授業実践から工夫している教師の姿として、まさに、「主体的に取り組む態度」A評価であると言えます。この姿が教師としてのプロの姿だと思いました。
多岐にわたる仕事をこなし、忙しさに追われる私たちですが、「こなす」「追われる」ことに耐えることが教師としてのプロ根性ではなく、「こなす」「追われる」なかで、私たち教師自身も授業に関する知識及び技能を確実に身につけ、思考力、判断力、表現力等を駆使し、すべてにおいて学びに向かい、人間性も磨き続けることが理想です。
それを目指している教師が、子どもの姿を評価し、さらに成長するように指導していくことができるのだと思いました。まさに、教師が身をもって「主体的に取り組む態度」A評価を目指していくことも大切であると実感した研修会でした。
つづく
東京都八王子市立由井第三小学校
主任教諭 八木 美香
なぜ、小学校の先生に?
元々はピアノの勉強をしていました。子どもたちと歌ったり、踊ったりすることが大好き。体を動かすことが大好き。お出かけすることが大好き。工作することも大好き。子ども一人ひとりの「楽しい♪」の表情が何より大好き。
my belief
「楽しい♪」の中に学びあり。