さとえ学園小学校
教諭 山中昭岳
2020年2月の時点で、4月以降(おそらく長期になる)の休校を想定していた本校は、3月からのリモート授業での実証実験の結果、4月より1日6時間(週30時間)、全教科でのリモート授業を実施しています。教員もリモートワークでの授業を行っています。
子どもたちの学習の確保も大切ですが、5月以降は、長期にわたる休校に対する心のケアを重視した取り組みもスタートさせる予定です。これらのリモート授業の詳細はまた次回とさせていただきますが、今回は生活科でのリモート授業で実践している「お家でできる諸感覚を鍛えるゲーム」を紹介します。
本校の「リモート授業」とは、「自宅で学校と同様の内容の学習ができる」と定義付けしています。つまり、オンラインでのやりとりが必須ではなく、全教科毎時間、その時間内にできる課題を設定し、それらの課題を達成することで授業を受けたことにしています。
今回ご紹介する授業も、オンラインで双方向にやり取りできればそれに越したことはありませんが、子どもたちが一人で行う想定でも十分活用できます。例えば、学校のホームページや保護者への一斉メールで以下のことを伝えて実施するなど、学校の実態に応じてご活用いただければと思います。
このブログでは、これまでの記事で、外でできる諸感覚を使った活動を紹介してきましたが、今回はそれらを家の中でできるようにアップデートしてみました。諸感覚を使った活動を実践する理由は、屋外であっても自宅であっても同じで、「心とからだ全体で生き物と関わる子」を育てるためである、ということを大前提としています。さとえ学園でのリモート授業では、子どもたちに「自然と友だちになるための技を鍛える準備期間」だと伝えています。
色鬼は、本当は外で先生が言った色をさがすゲームですが、今日はお家バージョンでやります。
ルールは簡単です。時間以内(20秒~1分くらい)先生が言う色を見つけてきてください。
そして守って欲しいルールがあります!
家の中なので決して走らないでください!
さあ、タイマーをセットしてスタート。
時間内に見つけることができれば「みる技」ゲットです!
色の例:白、緑、青、など
「サウンドキャッチ」というゲームをします。今まで聞こえなかった音を見つけるゲームです。
ルールは、場所を決めたらそこから動かないこと。しゃべらないこと。がまんできるかな。
今日は特別に技のひみつを教えよう!
それは、ひとつの技を使っているときはほかの技は使わないようにすることです。
つまり、この「きく技」だったら、目を閉じて「みる技」は使いません。
どうでしょう、音の聞こえ方が変わってきませんか。
心臓の音まで聞こえた人はすばらしいですね。
ではもう一つ、耳の横に手をアンテナのようにあてるともっとパワーアップするよ。
今まで聞こえなかった音が聞こえた人は、「きく技」ゲット!
今から言うものを探してください。
時間内(15秒~1分)に探してくることができたら、「さわる技」ゲットです。
最初は、「ちくちくするもの」です。
自然にはちくちくと感じるものがたくさんあるよね。
次は「つるつるするもの」。
つるつるも自然の中には多いよ。家の中にもきっとあるんじゃないかな。
今度はさわって「きもちのいいもの」をさがそう!
ここでまた技のひみつを教えます。みんなは、手で「さわる技」をやっているかもしれないけれど、体のなかには手よりももっともっと「さわる技」がとくいな部分があるよ、それはどこでしょう。
正解はほっぺです。
ほっぺでさわると「ちくちく」「つるつる」などを感じやすいです。でも、ほっぺはとてもやわらかいところで、傷つきやすいから触れるときに気をつけてください。
時間内に見つけられた人は、「さわる技」ゲット!
今は、外になかなか出ることが少ないと思いますが、自然と友だちになれるようお家でもしっかりと技を鍛えておきましょう!
つづく
プロフィール
さとえ学園小学校
教諭 山中昭岳
なぜ、小学校の先生に?
給食、遠足、修学旅行。楽しく、変化いっぱいの毎日が過ごせ、誰よりも一番近くで子どもたちの成長する姿をみることができるから。
my belief
教師自身が一番の学び手であれ!!