さとえ学園小学校 教諭 山中昭岳
そもそも自然と友だちになるとはどういうことなのでしょうか。
誰か知らない人と友だちになるには、その人のことをよく知ることが必要です。それと同じように,自然と友だちになるには、自然のことをよく知ることが大切なのです。では、どうすればいいのでしょうか。
その一つの答えとして、前回の私の記事でお伝えした「心とからだ全体」を使って接する、つまり諸感覚を研ぎ澄ませ、かかわっていくことをあげたいと思います。
<四つ葉のクローバーは、ど〜こだ!>写真をご覧ください。この中に四つ葉のクローバーがあります。みつけられるでしょうか。
ここでは「みる技」をゲットする=四つ葉のクローバーをみつけること、としています。その「みる技」とは、シンプルですが「じ〜っとみる」ことなのです。その場にある様々なことに目がいきますので、これが意外にも子どもたちにとっては難しいのです。
「じ〜っとみる」ことで,最初はただ「みる」だけの活動が、次第にまわりの様子とくらべながら、違うところや同じところを探す活動へと変化します。まさに、体験の中に思考が生まれてきます。これはすなわち主体的な学習活動であり,深い学びへの第一歩と考えられます。
1年生では、とにかく四つ葉のクローバーみつけに専念し、じ〜っとみることを鍛えます。
2年生でも行います。1年間「みる技」を鍛えてきた子どもたちですから、すんなりとみつけられることも多くなります。そこで、2年生では、みつけたところをマッピングしていく活動を加えます。
マッピングしていくと、子どもたちはあることに気付きます。四つ葉のクローバーがみつかる場所に特徴があるのです。その答えは、「子どもたちがよく行くところ」なのです。諸説ありますが、四つ葉は踏まれて傷ついてできる、ということだったのです。
この特徴を子どもたちなりに分析する中で、さらに鍛えられた「みる技」となり、四つ葉のクローバーみつけの達人へとステップアップしました。
しかし、この後、鍛えられた「みる技」が、生き物を捕まえる時にはマイナスに働いてしまうことを子どもたちは体験してしまいます……
子どもたち自慢の「みる技」が打ち砕かれることに……。次回また紹介したいと思います。
つづく
さとえ学園小学校
教諭 山中昭岳
なぜ、小学校の先生に?
給食、遠足、修学旅行。楽しく、変化いっぱいの毎日が過ごせ、誰よりも一番近くで子どもたちの成長する姿をみることができるから。
my belief
教師自身が一番の学び手であれ!!